院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。

内臓脂肪のお話
7月14日は、「内臓脂肪の日」です。「内臓脂肪」の頭文字「な(7)い(1)し(4)」と読む語呂合わせから、制定されました。
「内臓脂肪」という言葉は聞いたことがある方も多いと思いますが、身体には具体的にどのような影響があるものなのでしょうか?
言葉は聞いたことがあっても、その実態が意外と知られていない「内臓脂肪」について、お話します。
◆ 内臓脂肪とは?
内臓脂肪とは、胃や腸などの内臓の周りに蓄積される脂肪です。
一般的に、男性のほうが女性よりも内臓脂肪がつきやすい傾向にあり、内臓脂肪が蓄積するとお腹がぽっこりと出て、いわゆる「リンゴ型」の体型になりやすいです。
ウエスト周囲径が男性で85cm以上、女性で90cm以上であることは、内臓脂肪蓄積の目安とされ、メタボリックシンドロームの診断基準のひとつとなっています。
見た目はそれほど太っていなくても、内臓脂肪が多く蓄積している場合があるので注意が必要です。
◆ 内臓脂肪が増えるとどのようなリスクがあるの?
内臓脂肪は一概に悪者というわけではありません。外からの衝撃を和らげることで臓器を保護したり、臓器を正しい位置に保ったりしてくれています。
また、生体維持に関わる物質「アディポサイトカイン」を分泌し、血液中の脂質や糖質をコントロールしているといわれています。
しかし、過剰な内臓脂肪は、高血圧、高血糖、脂質異常症などを引き起こしやすく、動脈硬化を進行させる原因となります。
そのため、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる病気のリスクが高まります。
◆ 内臓脂肪を増やさない対策は?
では、内臓脂肪を増やさないようにするために、どのようなことに気をつけると良いのでしょうか?
・現在の体重を維持する
急激な体重増加は内臓脂肪の蓄積につながります。
・食べ過ぎに注意する
腹八分目を心がけ、必要以上のカロリー摂取を避けましょう。
・間食を控える
特に甘いものや脂質の多いものは控えましょう。
・定期的な運動を続ける
運動習慣を維持することで、脂肪がつきにくい体質を保てます。
・健康診断を定期的に受ける
自身の体の状態を把握し、必要に応じて生活習慣を見直しましょう。
◆ 適切な生活習慣を!
内臓脂肪は加齢と共に増加する傾向にあり、生活習慣病の原因となる高血圧・脂質異常・高血糖などを引き起こすリスクが高くなります。
生活習慣病の発症を防ぐためにも、日頃から食生活の見直しと適度な運動に取り組み、予防に努めていきましょう。