院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。
間食とむし歯のリスク
2023年に行われた日本能率協会総合研究所の「おやつ・間食に関する実態調査」によると、間食をする人の割合は、全体で7割強、男性で6割強、女性で8割強です。
また、間食の頻度は、全体で「ほぼ毎日」が33.0%、「2~3日に1回程度」が23.0%、「4~5日に1回程度」が7.9%、「週に1回程度」が10.6%です。
おやつや間食を「自分へのご褒美にちょっとぜいたく」として楽しんでいる方も多く、ストレス解消など悪いことばかりではありません。
しかしながら、間食をするということは、それだけ口の中に食べ物がある時間も増えるということです。
そのため、むし歯が発生するリスクは高まりますので、注意が必要です。
むし歯の原因となるミュータンス菌は、食べ物に含まれる糖から酸を作ります。
この酸によって、歯の表面のカルシウムやリンが溶け出すことを「脱灰」といいます。
食事中はよく噛んで食べることで「だ液」が分泌されることで酸が中和されるとともに洗い流され、歯の「再石灰化」が始まります。
食事をするたびに「脱灰」→「再石灰化」が繰り返されますが、食事回数が多いと口の中が酸性になっている時間が長く、再石灰化する時間が短くなります。
そのため、むし歯になるリスクが高まってしまいます。
酸が作られるのを抑制し歯の再石灰化を促す効果がある「フッ素」が配合された歯磨き粉やマウスウォッシュを使用するなど、これまで以上のむし歯予防の意識が大切です。