歯科治療と金属アレルギー

院長社本の健康コラム

歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。

今回は、歯科治療において最近の重要なテーマとなっている『金属アレルギー』のお話をします。

金属アレルギーとは、金属が原因でアレルギー反応が起こり、皮膚や粘膜に炎症が起きる病気です。

アレルギーの原因となる物質は、血液の循環により全身に回ることから、身体のさまざまな部位に症状が出るのが特徴です。

金属アレルギーの場合、原因となる金属に身体が触れることで発症するため、治療で金属を使用することも多い歯科治療ではかなり密接に関わるトラブルです。

口内炎や歯肉炎、舌の炎症など、お口の中の症状だけでなく、口の周りや背中、手や足など、全身の皮膚に炎症が現れることもあります。

また、お口の中に金属を入れて数年後に発症するケースもあるため、治療してから時間が経っているとしても注意が必要です。

とはいえ、金属そのものがアレルギーの症状を引き起こしているのではなく、金属から溶け出した金属イオンがきっかけで発症するものです。

また、アレルギーの原因となる金属は、現在も歯科治療でよく使われているパラジウム合金が多いとも言われています。

実際には、アレルギー症状が起きた原因物質は検査をしないと特定できませんが、アレルギーのリスクをあえて抱える必要もありません。

そこで、最近の歯科治療では、金属を使わない治療の選択肢が増えてきています。

セラミックなど健康保険の適用外となっている素材はもちろん、条件によっては健康保険を適用できる治療も増えています。

気になる部分など、気軽にご相談ください！