院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。

朝起きたときの口臭が気になります…
朝起きたときに口臭が気になるという方は、少なくないと思います。
しかしながら、起床時の口臭は「生理的口臭」と呼ばれるもので、誰にでも起こり得るものであり、ごく自然な現象とも言えます。
その原因となるのは、だ液の分泌が減少してしまうことです。
だ液には口の中の細菌を洗い流す作用がありますが、睡眠中はだ液の分泌量が減少し、口の中が乾燥しやすいため、細菌が繁殖しやすくなります。
すると、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物が増加して、口臭が強くなります。
対策として、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
1:就寝前のお口のケア
まずは就寝前の歯とお口のケアをしっかり行うことです。就寝前にお口の中の細菌量をコントロールすることで、口臭を予防するという考え方です。
まず基本は、歯みがきです。みがき残しのないように、きちんと歯をみがきましょう。
さらに、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間のプラーク(歯垢)をしっかりと取り除くと良いでしょう。
また、舌苔(舌の表面に付着した白っぽいもの)も口臭の原因となりますので、舌ブラシでのケアもおすすめです。
2:睡眠中のお口の乾燥を防ぐ
睡眠中の口呼吸にも注意が必要です。だ液の分泌が減るため口の中が乾燥しやすいのに、口を開けて呼吸をすれば、口の中がさらに乾燥してしまい、雑菌がより増殖しやすくなります。
口呼吸を防ぐには、歯科用マウスピースの利用が効果的です。
また、アルコールの飲み過ぎや寝酒も、口の乾きがひどくなる原因となります。体内のアルコールを分解するためには、たくさんの水分を必要とするため、口の中も乾燥しやすくなるためです。
そのため、アルコールの摂取量にも気をつけましょう。
乾燥を防ぐという点では、寝室の湿度を保つために加湿器を活用することも効果的です。
3:歯の病気を予防する
むし歯など、歯の病気がある場合にも、口臭が強くなるケースがあります。
ですから、定期的に歯科医院を受診してプロフェッショナルケアを受けて歯の病気の予防をすることも、口臭の予防につながります。
また、日ごろの歯みがきでは取りきれていないプラーク(細菌の塊)や歯石(プラークが固まったもの)を取り除くという点でも、プロフェッショナルケアは口臭対策として効果的です。
口臭予防の意味からも、歯とお口のケアにしっかり取り組んでいきましょう!