院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。

季節の変わり目に起こるアレルギー症状
暑さも落ち着いてきて、秋が近づく季節になりました。
10月はブタクサやヨモギなどのキク科植物の花粉が飛散したり、夏に繁殖したダニやカビの死骸が空気中に舞いやすくなります。
そのため、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎などの症状が悪化しやすい時期でもあります。
今回は、季節の変わり目に気をつけたいアレルギー症状についてお話します。
◆ 季節の変わり目に起こるアレルギーとは?
季節の変わり目に現れるアレルギー症状は、俗に「寒暖差アレルギー」と呼ばれることがありますが、医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれます。
これは、花粉やハウスダストなどの特定のアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)によって引き起こされるアレルギー反応ではありません。
急激な気温の変化によって自律神経のバランスが崩れることで起こる症状で、急激な温度変化が刺激となって、鼻の粘膜の血管が過剰に反応することで起こる鼻炎症状です。
◆ 寒暖差アレルギーの特徴は?
この症状は、気温差が7℃以上になると出やすいと言われており、冷たい空気が鼻の粘膜を刺激して、自律神経のバランスが乱れることが主な原因と考えられています。
主な症状としては、くしゃみ、鼻づまり、鼻水などが現れます。
何らかの物質が原因となって引き起こされるアレルギー症状とは違って、目のかゆみや充血、発熱などの症状はほとんどみられません。
◆ 寒暖差アレルギーの対策は?
寒暖差アレルギーは原因となるアレルゲンがないため、根本的な治療法は確立されていません。しかしながら、症状を和らげるための対策がいくつかあります。
・温度差を小さくする
服装で調節したり、外出時に羽織るものを持参する、マスクをするなど、温度変化の影響を軽減しましょう。
・自律神経を整える
適度な運動、十分な睡眠、バランスの取れた食事を心がけましょう。
・ストレスを溜めない
ストレスも自律神経の乱れに影響するため、適度な休息や気分転換を心がけましょう。
・室内環境を整える
部屋の温度を一定に保つ、加湿器で湿度を調整するなど、室内環境に気を配るのも効果的です。
◆ 気温差に気をつけて生活を!
寒暖差アレルギーは、特に季節の変わり目に感じやすい体調不良のひとつです。
ご自身の体の状態に気を配り、適切な対策を行うことで、症状の軽減が期待できますので、気温差が大きい時期には、意識して生活してみてください。
ただし、症状が日常生活に支障をきたすほどひどい場合には、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。