院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。
食べ物がのどに詰まったら…
お正月の時期に、餅をのどに詰まらせたという事故の話を毎年のように耳にします。
実は、のどに詰まらせやすい食べ物は、餅だけではありません。
食べ物をのどに詰まらせてしまうと、命にかかわる事故になることもあります。
今回は、のどに詰まりやすい食べ物や詰まらないようにする予防法、万が一詰まった時の対処法についてお話していきます。
◆のどに詰まりやすい食べ物
餅以外にも、のどに詰まりやすい食べ物には次のようなものがあります。
・餅、米飯類、パンなどの粘りけやスポンジ状の食べ物
・いか、ごぼう、こんにゃくなど、よく噛まないと細かくなりにくいもの
・海藻類など、のどにくっつきやすいもの
・きな粉、粉砂糖など、のどに張りつくもの
このような食べ物を食べる時は、次のことに注意しましょう。
・お餅やこんにゃくなど、飲み込みにくい食べ物は小さく切って食べやすくする
・ゆっくりよく噛んで食べる
・食べ始める時などにお茶や汁物を摂るようにする
◆食べものがのどに詰まった時の対処法
万が一、食べ物がのどに詰まってしまったときの対処法を覚えておきましょう。
のどに何かを詰まらせた場合に最も問題となるのは、呼吸ができなくなることです。
通常、呼吸が止まると1分程度で意識障害がおこり、5分以上続くと救命の可能性が25%以下になると言われています。
したがって、詰まったものを速やかに取り除くことが必要です。
・呼吸の状態をよく見る
呼吸をしていないようであれば、すぐに救急車を呼びましょう。
・咳をさせてみる
意識がある場合は、咳を促しましょう。
・背中をたたく(背部叩打法)
病人を介護者の利き手側が足になるように横向きに寝かせ、病人の腹部側で立ち膝になり、体を支えながら、肩甲骨の間を手の付け根で4~5回力強く早く連続してたたきます。
高齢者や小さなお子さんがいるご家庭は、普段からのどに詰まらせないような工夫をし、大きな事故につながる前に予防していきましょう!