院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。
やけどのお話
寒さも本格的になり、暖房器具使用や、温かい食べ物や飲み物で身体を温めたくなりますね。
そんなこの時期、特に気をつけたいのが「やけど」です。
◆ やけどの応急処置
やけどをしたら、まず何よりもすぐ冷やすことが大切です。水道水などの流水で10~30分ほどしっかりと冷やしましょう。
冷やすことで、痛みが和らぎ、やけどの範囲が広くなったり深くなったりすることを防ぎます。
その後、医療機関を受診するまでは、冷たく濡らしたタオルや氷水を当てるなどして冷やします。
その際、幼児や高齢者は低体温になる可能性があるので、冷やし過ぎには注意しましょう。
また、冷やし過ぎで凍傷になってしまう場合もあるので、氷などが直接肌に触れないように気をつけてください。
◆ 低温やけどにも注意を!
「低温やけど」とは、熱湯や火などに触れて起こる「高温やけど」よりも低い温度のやけどです。
具体的には44℃~50℃前後のものに皮膚が直接、数分~数時間にわたって触れ続けることで起こります。
使い捨てカイロや、湯たんぽ、電気毛布などが原因になることが多く、皮ふの表面ではなく奥で進行します。
初期は皮ふが赤くなる程度ですが、時間の経過とともに症状が進行し、皮ふが壊死してしまうこともあります。
低温のものでも、長時間の使用や就寝時の使用は特に注意が必要です。
◆ 受診の目安
ネットなどで検索するとさまざまな民間療法などを目にしますが、おすすめはしません。
以下のような場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。
・やけどが腕全体、足全体など広範囲にわたる
・やけどしたところに痛みを感じない
・冷却を続けて1時間以上経過しても、脈を打つような強い痛み、ズキズキとした痛みがある
・薬品などの化学物質でのやけど
・顔や関節のやけど
やけどは、普段の生活の中に潜んでいます。
どんなに気をつけていてもやけどをしてしまう可能性は誰にでもありますので、いざというときのために応急処置はしっかりと覚えておきましょう。
そして、応急処置後は速やかに医療機関を受診することをおすすめします。