院長社本の健康コラム
歯やお口に関するケア、トラブル解決法をご紹介します。
寒い時期も食中毒に気をつけて!
秋も深まり、これからは冬に向けて少しずつ進んでいく季節になりました。
この時期、気をつけたいことのひとつに「食中毒」があります。
「え?食中毒って夏じゃないの?」と思われた方も多いと思いますが、食中毒には2種類あり、夏に起きるのは細菌性の食中毒、11月~3月頃に起きるのがウィルス性の食中毒です。
これからの時期に気をつけたい、ウィルス性の食中毒についてお話します。
この時期におこる食中毒とは?
この時期におこるのはウィルス性の食中毒で、最も代表的なものは『ノロウイルス』です。
ノロウイルスは、調理者から食品を介して感染する場合が多く、大規模化することもあるため、年間の食中毒患者数の4割以上を占めていると言われています。
このほか、毒キノコやフグなどの「自然毒」、近年発生の多いアニサキスなどの「寄生虫」なども、食中毒の原因となっています。
このように、さまざまな原因物質によって食中毒は1年中発生しています。
ノロウイルスは手指や食品などを介して、口から体内に入ることによって感染し、腸の中で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを引き起こします。
ノロウイルスに汚染された二枚貝などの食品を十分加熱しないまま食べたり、ノロウイルスに汚染された井戸水などを飲んだりして感染するほか、ノロウイルスに感染した人の手や唾液、おう吐物などを介して、2次感染するケースもあります。
また、同じノロウイルスでも、人から伝染するときは「感染症」、飲食物によって発生するときは「食中毒」と区別されます。
ノロウイルス食中毒の予防法
ノロウイルス食中毒の主な症状は下痢、吐き気、腹痛、発熱などで、おおよそ3日ほどで回復に向かいます。
ノロウイルス食中毒の予防法として、手洗いの徹底、食材の加熱(85~90℃、90秒間以上)、調理器具や調理台などの殺菌、おう吐物や下痢便の処理を徹底して行う、などがあげられます。
ノロウイルスによる食中毒を予防する4原則は、「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「拡げない」と言われていますので、この4つを覚えておきましょう。
食中毒は夏だけのものではなく、1年中おこるものです。
手洗いは食中毒だけではなく、さまざまな感染症予防の基本になります。
正しい手洗いの仕方を今一度確認し、食中毒や感染症を予防していきましょう!